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grosse sonate fuer das hammer klavier

1月30日は、僕にとって記念すべき日となった。さっき、門下の発表会で、ベートヴェンの「ハンマークラヴィア・ソナタ」を生まれて初めて人前で弾き終えた。ベートーヴェンの、最も難しく、45分もかかる長大なソナタだ。死ぬまでに弾きたいと思っていた曲で、このドイツ留学の間にマスターしてやろうと思っていたのだ。2か月前に発表会でこれを弾くと決まってからは、日々ストレスとの戦いだった。不安でしようがなかった。それほど大変な曲なのだ。精神力、テクニックともに、限界への挑戦だ。すべてのピアニストに、この「ハンマークラヴィア・ソナタ」を弾くことをお勧めする。限界にチャレンジすることで、殻が一つ破ける経験ができるのだ。
さっきの僕の演奏は、大して良くもなかったのだが、最も尊敬する作曲家の、最も難しい曲をここドイツで弾けたことは、幸せなことだ。このチャンスをくれたロイシュナー先生に感謝。
もう一つ、今日はたくさんの友達が聴きに来てくれた。僕のこっちでの最後の大きな本番に、わざわざみんな駆けつけてくれたのだ。たくさんの日本人をはじめ、中国人、韓国人、ドイツ人、ウクライナ人・・・、いつも聴きに来てくれる近所のおじちゃんおばちゃん、そして先生ご夫妻。みんなが、「おめでとう」と言ってくれた。人と人のつながりを感じることができた。自分は幸せものです。
帰国が近づいてきた。そんなみんなとももうすぐお別れ。さみしい。本当に。
今は一日一日が大事です。


  by hotto-brothers | 2009-01-31 09:04 | 佐竹

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