Matthewとの出会い【リサイタルの曲紹介その1】

やすだです。

前投稿で書いたように今回はリサイタルでやった曲を紹介しようと思います。男なら有言実行。よし。

「Matthew Whittall : The Snow Watcher」
まずは当日のプログラムノートにも載せた作曲者の曲説明がこちら↓

『この作品のタイトルは2001年に古書店で見つけたアメリカの詩人Chase Twichellによる詩集「The Snow Watcher」からとられた。彼女の短く、躍動的な詩は主に「座禅」の経験について、また失われた幼少時代の偶像的な記憶や体験について書かれており、とりわけ、日常生活での細部に至る絶妙な美しさへの没頭や自然界への彼女の驚異の念を感じた。また彼女の言葉は、私が幼少時代、絶えず変化する-踊っているような、今でも魅力を感じる雪
の降る風景をよく窓から眺めていた事を思い起こさせた。(M. Whittall)』

放送響ではフィンランドで活躍する作曲家に委嘱してオーケストラ作品を初演することが頻繁にあるのですが、
Matthewとは僕が放送響に入って間もないころ、彼のオケ新曲をやることになった際、使用する打楽器の特殊楽器の受け渡し(彼が所有する楽器を借りて僕が演奏)などでやり取りすることがあり、かつその時の作品がとても素敵な楽曲だったので、公演が終わった後「何か打楽器(鍵盤打楽器含めて)のソロ曲書いたことないか?」と僕が聞いたことが始まりでした。

彼の答えとしては「今まで頼まれたことないから打楽器の曲は書いたことないけど、前から『この曲はマリンバで演奏しても合うんじゃないか』と思っていた曲がある。譜面送ろうか?」だった。
その作品が今回演奏したSnow watcherで、もともとはフィンランド民族楽器、カンテレ奏者である彼の妻のために書かれた曲だった。

さて、僕もこのあたりで頭の中に「?」がついた。

カンテレ?どういう楽器?カン○ーレ?関西テ○ビ?

ここの説明をすっ飛ばして(爆)リサイタルはやってしまったが、

カンテレとは日本の楽器でいうなら琴のような楽器で、音はギターのようによく伸び、ハプシコードのような音色、、よりはもうちょっと柔らかい。。。。何とも言えない素朴な音。音量はあまり出ない。
以上、僕が実際聞いた印象。
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この写真はウィキペディアから拝借。。。↑
色んなサイズのカンテレがあるそうな。




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こちらは彼の奥さんのリサイタルを聴きに行った後に撮ったもの。両手で器用に速いパッセージも難なく弾いていた。音域は何と5オクターブもあるそうな。わぉ。
木の足が付いていて、これが運搬時には取れて持ち運びも便利、というのは帰りに楽器を運ぶMatthewに偶然あって聞いた話、どの楽器も大型楽器の持ち運びは苦労が伴うという...(笑)

さて、譜面をみて、CD音源で演奏を聴いたり、マリンバで弾き始めたものの、どうにもマリンバだと音が伸びないし、トレモロで繋げてみても、音が自然に減衰する美しさ、儚さが表現できない。
そこで、試しにヴィブラフォンで演奏してみたところ、「この曲ヴィブラフォンのために書かれたんじゃね?」と思うくらい自然にマッチした。弾いて聞かせてみるとMatthewも大いに納得。その後ヴィブラフォンのために音域や不可能な奏法などを相談しながら編曲。

と、こうした経緯があって(長い。。)今回の日本初演、ヴィブラフォン版世界初演が実現したわけです。

実はYouTubeにリサイタルの時のこの作品のライブ演奏を投稿しました。

リンクを貼っておくのでよかったら聴いてみてください。

https://www.youtube.com/watch?v=UW5AmxTihnM

7分もないので音大生の皆さま学内試験にもどうですか?(音大生でこのブログ見てる人はいるのか...)

Matthewのこのハーモニーの使い方がとても好きで、今回こうしたきっかけで彼と知り合えて本当に良かったな、と思いました。次回はちゃんと委嘱したいところです(笑)

やすだ

(その2につづく....たぶん....)

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  by hotto-brothers | 2015-12-14 00:27 | 安田 | Comments(0)

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